帝人フロンティアの人々
物売りじゃない、人を巻き込める営業になるには
衣料素材本部
テキスタイル第二部 第三課
加藤 美優
幼少期から海外での生活に慣れ親しむ。人と話すことが好きで、営業職に興味を持ち帝人フロンティアに入社。ユニフォーム課に配属され、学校制服や企業の事務服など、様々なユニフォームの営業活動のほか生地の企画なども行う。
WHAT‘S YOUR FRONTIER?
人と話すことが好きなので、直接お客様とかかわりを持てる営業の仕事にはとても魅力を感じています。でも、まだどこか物足りないんです。
所属している課だけでなく、もっと会社のみんなと話がしたい。いろんな人と会ってコミュニティを広げたい。そのためには、自分から積極的に会話しにいくことも大切ですが、相手に必要とされる存在になれるかどうかも重要だと思っています。
私がここにいることで、できる何かがあると言わせたい。だから今は、失敗や非難を恐れずやってみること。
それが今の私の、等身大の価値だと思っています。
新人であっても、自分だけの価値は常に見出していたい
ユニフォーム部は、いわゆる制服と言われるもの全般、学生服や企業の事務服から医療用の白衣まで、取り扱う業界の幅が広いことが特徴です。私は課の中でもっとも年次が下なのですが、課に新入社員を迎えたのも久しぶりだそうで、優しく見守ってもらえる温かさと、ほんの少しのぎこちなさ(笑)を感じながら、私の営業人生はスタートしました。といっても、入社してから2年間は客先へ行くことはなく、生地や素材についての学びがメインでした。社内で資料を見たり、技術職の先輩から教えてもらったり、繊維製品品質管理士の資格を取得したりと、すべて営業に出るための下準備です。
帝人フロンティアはメーカーでもあるので、営業の人間であってもそれなりに技術的な知識が求められますし、そこが強みでもあると思います。単にプレゼン力や人間力で勝負しているのではなく、技術に裏打ちされた説得力がある会社ですね。そんな帝人フロンティアの看板を背負うわけなので、準備は入念にしておきたかったし、私の場合は特に、課で唯一営業経験がない立場だったので、何か一つで強みを作っておきたくて、課の中で一番素材について詳しくなってやるという気持ちで臨んでいました。
組織という大きなパワーの中に、自身の個性をフィットさせる
ユニフォームの世界は、取り扱っている業界の幅が広い一方で、変化を起こしにくいという側面もあります。学生服のデザインや生地が変わることって滅多にありませんよね。10年前に決まった生地をいまだに私が引き継いで担当しているケースもあります。そういった意味であまり流行とは縁がない世界ですが、一種類でも採用されれば、息の長い商売になります。
2年目の後半あたりからお客様のところへ営業に出るようになったのですが、初めて受注できた時の経験は印象深いです。私たちの取引先は主に制服のカタログメーカーになるのですが、半年に一度行われるコンペで、自分が提案した生地を採用していただけたんです。採用された物自体は、従来と比べてものすごく品質が進化しているということでもありませんが、今までのカタログを読み込んで、お客様がこだわられたいのは機能性なのか、デザインなのか、ポイントを絞って提案することを意識したのがよかったのかなと思います。また、プレゼン中もお客様の視線の動きや反応を見て、臨機応変に話をするようにしていました。私は小学校の頃に親の仕事の都合で海外に住んでいたことがあるのですが、初めて会う人と話す機会が多かったということもあり、なんとなくこの人はこう思っているんだろうなと察する力はある方だったので、そうやって交友関係を広げながら生きてきました。そのような感覚的に培った部分と、2年間学んできた生地の知識とが上手く合わさり、初めて営業として自分の価値を生み出すことができたのでとても嬉しかったです。
自分をアップデートしてくれるのはいつも、人とのつながり
流行に左右されない、変化も起こしにくい。そんなユニフォーム業界に対して、どんな提案ができるかということを常に考えていますが、ここでも帝人フロンティアのメーカー機能は大きな力を発揮します。一般的な商社であれば、お客様が抱える課題や要望に応えられる商品がなければ提案することはできませんが、私たちは発想をそのままカタチにできますからね。ニーズが少なくあまり流通していないような生地であっても作ってしまえば実現できるので、自分がいいと思った物をありのまま提案できるところには面白さを感じています。コロナ禍でアパレル市場全体が縮小傾向にある中、ユニフォーム部としては白衣などのメディカル部門が伸びている実態もあった中で、いち早く抗菌・抗ウイルスの生地開発に取り組んで提案ができたという点も、帝人フロンティアだからできたことだと思います。しかしながら、業界全体でみるとまだまだ頑張らなければいけない状況ですので、社内の情報共有の時間はしっかり取るようにしています。各々が担当しているお客様からのご要望や、人気がある生地の情報などをキャッチして、自身の営業活動がマンネリ化しないように、常にアップデートされた情報の引き出しを持っておくことを部全体で意識するようにしています。また会社全体としても、環境問題への取り組みや工場の新設など中長期的な計画を示してもらえる機会もあるので、目先のことだけでなく、少し先の未来を想像しながら日々のことに取り組めるというところも、やりがいに繋がっていると感じます。
やはり、ただ決まった物を売るだけではなく、自分がいいと思ったり考案することで思い入れがある物を売ることができるという点は、この仕事の大きな魅力だと思います。今は先輩と共同で作った商品を売っている段階ですが、今後は自分一人で作った生地も提案していく予定なので楽しみです。お客様がどう思ってくれるのか、できるだけたくさんの反応をいただきたいので、これからもいろんな人に会いに行きたいですね。
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