PROJECTS

帝人フロンティアのプロジェクト

今の自分を研ぎ澄ませ
背中を押され、未知の世界へ


  • WHAT‘S YOUR FRONTIER?

    海外で働く自分の姿を、イメージすることができますか?

    漠然とした憧れはあるのにはっきりしないまま、どこか遠い未来のことのように考えていた私たちに、「じゃあ、行ってみない?」と伝えられた、3ヶ月間の上海研修。

    仕事に慣れてきた日常に、突然訪れたアドベンチャー。それは自分のやりたいこと、やるべきことを探す旅でもありました。

    ※対談内容は2021年9月時点のものです。
  • PROJECTS MEMBER

    経営企画本部 システム部辻本 英恵

    衣料素材本部 テキスタイル第一部 第一課髙 民起

外国や駐在員に対する先入観がなくなった

辻本
3~7年目の若手社員向けの海外研修プログラムは、私たちで4期目になりますね。毎年約10名が対象者に選ばれて海外の各拠点に行っていますが、髙さんと私はたまたま行き先が同じ上海だったんですよね。
そうそう。偶然にも、辻本さんと私の受け入れ先の上司同士も同期で、仕事終わりによく食事に連れて行ってもらいましたよね。
辻本
3ヶ月間も滞在していると、休日に観光地へ出かけるなど、業務以外の印象深い経験もたくさんできましたよね。私は、業務時間はほとんど上海オフィスで過ごしましたが、青島や大連の事務所や工場に出張に行かせてもらったりもしました。
私は営業なので、国内の業務でもお世話になっている上海の取引先へ挨拶に行かせてもらいました。また、車で2時間ほどのところに自社工場もあるので、そこで2週間の工場研修も受けました。
辻本
営業活動だけではないんですね。私も普段はシステムの業務が中心ですが、今回の研修では業務部門全体の仕事を把握することが目的の一つだったので、財務や人事、経理、総務といった、システム以外の仕事もやらせてもらいました。髙さんの研修の目的はどのようなものでしたか?
大きく三つありました。一つ目は、既存取引先の商売を拡大させられるようなきっかけを見つけること。二つ目は、受入れ先の部署の得意分野でもあるカジュアルウェア向けの生地について勉強すること。私がいる部署はスポーツやアウトドアブランド向けの生地を中心に取り扱っているので、それとの違いについて学びました。三つ目は、繊維産業に関わらず、中国の市場を肌で感じてくるということでした。その中でも特に衝撃的だったのが、DXの先進度合いです。今となっては日本でも電子決済やDX化が進んできましたが、中国では2年前の時点で当たり前の環境になっていました。
辻本
現金を使おうとすると嫌がられるほどでしたよね。そう考えると、確かに環境はよかったですね。セキュリティ面でも安心感のあるホテルに泊まらせてもらえていたし、ナショナルスタッフと交流する機会も多くて楽しかったです。
辻本さんは中国語が話せるから、すぐに溶け込んでいくのを見ていてうらやましかったですよ。私はほとんど英語と日本語でのコミュニケーションでしたが、帝人グループに関係なくいろいろな企業の駐在員と話す機会ができたことは貴重な経験になったと思っています。行く前までは、海外支店や駐在員に対して変な先入観や思い込みがあり、関わりにくさを感じていたのですが、実際に話してみると、いつでも相談に乗ってくださるような頼れる方ばかりです。逆に、海外支店から本社の動きを求めている部分も窺えて、今後も定期的に情報交換の場を持ちたいと思いましたね。それから、駐在員の方は少ない人数の中で働いている分、複数の業務を兼任している方も多くて、感心しました。
辻本
確かに。自由度が高いという理由でずっと駐在員として働きたいという人の話もよく聞きますよね。私も実際に過ごしてみて、将来は上海で暮らすのもいいなと思いました。
そうですね。異国の地で活躍する先輩を目の当たりにすることで、今後の働き方をイメージできて、やる気が起きました。海外で働くことに対する漠然とした思いが、濃く、鮮明になった研修だったと思います。業界的に、10年近く日本で経験を積んでから海外に出ることが多いと思いますが、2、3年目のうちから海外の仕事を学ばせてもらえるところは、帝人フロンティアの風通しのよさや企業文化があってのものだと感じています。

現状に満足していた自分に気付けた瞬間、行動が変わった

目的はあっても「こうしなさい」という指示は特になかったので、帰国する日が近付くにつれて何を残せたのか、本当に学んだのか、という焦りの気持ちが強くなっていきました。この研修へ行くかどうか上司から打診された際も、何の前触れもなく言い渡された感じで、細かい動きは個人に任せられていましたね。
辻本
良い意味での‘自由’がありましたよね。海外で働きたいアピールをしているわけでもなかった自分が選ばれたことへの驚きは少しありましたが…。私の場合は、やったことのない業務を経験することで多くの発見があり、良い刺激が得られました。現地の目線で物事を考えようという視点が生まれて、視野が広がったように感じます。帰国してからも上海と仕事のやり取りをよくするようになりました。髙さんは、帰国して何か変わったことはありましたか?
滞在期間中に、もともと日本で取引のある企業の中国法人の方とお会いしたことがきっかけで、帰国後にこれまでとは違うルートでプレゼンの機会をいただき、実取引に繋げることができました。その取引先の中では中国法人が最も勢いに乗っているということもあり、コネクション作りに貢献できたことはすごく嬉しかったです。
辻本
それはこの研修がなければできなかった経験ですね。積極的な姿勢は、さすが営業という感じがします。
それが、もともとはそんなこともなかったんですよ…。今までは、半年に1回ある展示会でプレゼンしたらあとは問い合わせを待つという感じで、自分から積極的に動いてこなかった方だと思います。ところが、上海のスタッフの営業活動を見ていると、まるで逆なんです。お客様がどのような製品を取り扱っているのかきちんと分析して、自分たちに何が提案できるか、常に二歩、三歩先のことを想定しながら動いていた。今までの営業方針から脱却しなければ自分は世界に通用しないかもしれないと、はっとしましたね。どうしても国内生産品だけを扱っていると、日本の良さを身近に感じられる分、「日本は優れている」「先進的だ」と思いがちで、競合他社といっても日本の企業しか想像できない頭になっていたんですよね。これだけ規模やスピード感も違う世界の大企業でも、当たり前に私たちのコンペティターなんだと考えられるようになってから、危機感を感じています。
辻本
確かに中国の企業人は仕事に対して一直線で、決断するスピードも速い印象がありますよね。ですが、社内の環境はそこまででもなかった気がします。ほとんどのスタッフが日本語を話せるし、穏やかな雰囲気でした。ローカル企業だとまた違った印象なのかもしれませんね。
確かに帝人フロンティアの人たちだけで見ると、柔らかい印象を受けました。
辻本
会社組織が持つ価値観や雰囲気は、国を越えても通じているものがあるのでしょうね。なんだか不思議な感じがしました。

海外で働く自分を人に語れるようになった

コロナの影響で、私たちのあとに海外研修に行った人はまだいないそうです。
辻本
行きたいと言っている後輩もたくさんいるので残念です。グローバル系の研修制度は充実してきているのでいつかチャンスを掴んで欲しいし、機会があれば私もまた行きたいです。「語学研修」という制度があるのですが、期間も1年と長く、一定の基準はクリアしなければなりませんが、こちらは上司推薦制で、希望をすれば推薦してくれます。
実際に利用した人は、現地の大学に通ったりもしていますよね。私たちの研修とはまた違う面白さがありそうです。私が次に海外へ出るとしたら、おそらく駐在だろうな。今度こそ現地の言葉でコミュニケーションを取れるようになりたいので、今から勉強しておこうと思います。
辻本
いいですね。これから自分がどうなっていくのかまだわかりませんが、10年後、20年後の未来が垣間見える貴重な体験ができました。

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