PEOPLE

帝人フロンティアの人々

数字と根拠をもって会社を導く主役でありたい


財経本部 経理部
経理課

加藤 壮

PROFILE

新卒で入社後、財務部で資金繰りやL/C取引の外国為替関連の業務を担当。2021年に経理部に異動してからは、本社およびグループの決算書作成業務に従事している。

WHAT‘S YOUR FRONTIER?

経理の仕事は、いわゆる縁の下の力持ちです。

そこには会社にいかなるピンチやハプニングも起こらないようにするための「守りのルール」と将来の成長に向けた「攻めのルール」が付きまとってきます。

期限を守ることや、情報の正確性、取引実行と処理に承認される根拠があるかなど、ルールに沿ったあらゆる細かい仕事の結果が集約されているものが「決算書」となって世の中へ出ていき、会社の見え方を決定づける指標になるのです。

だからこそ、与えるインパクトは大きい。一定のルールの中で「どう見てもらいたいか」を表現するためには、今、そして将来どうなりたいのかを考えることから始まります。

会社を裏で支えている、決算業務

私の所属する経理部は現在10名体制で、単体の決算書および子会社や関連会社を含めた連結決算書の作成を行っています。決算書は毎年の会社の成果として公表される物なので、当然ながら間違いは絶対に許されないし、期限を遅らせることもできません。特別なスキルが求められるというよりは、基本的なことを細かく気を付けていく仕事ですが、膨大な数値を何度もチェックするので集中力と根気が必要になります。

会社ごとに経営指標の目標数値があり、それをクリアすることを意識して財務諸表をメイキングしていきます。グループの一子会社といっても、帝人フロンティア単体がよくない結果を出してしまうと、グループ全体の評価にも影響が出てしまうので、慎重になりますね。出された実績(利益)に対してやれることは限られますが、財務諸表をただ綺麗にまとめるのでなく、目標達成に向けて総資産をはじめとしたBS(貸借対照表)を圧縮する方法を考えて対策の実施もしていきます。経費を抑えたり、売掛債権を減らしたりといったような、財経本部にできるところをバックアップしていくのです。一つ計算が狂うとすべてが変わってしまうのでとことん地道な作業ではありますが、数字は目に見えるので、自らの工夫によってどれだけ会社にインパクトを与えたかがはっきりとわかるという点ではやりがいを感じています。そうして出来上がった資料を上司~マネジメント層や会計士に確認してもらうのですが、何の問題もなく監査をパスした時は、チーム一同やり切れたという思いで喜んでいます。また、決算を通じて社内で会社の状況を共有することも大事なことと思います。

しかし、そんな怒涛の決算期を乗り越えた後、ほどなくして翌期の予想を出してくれというリクエストが来るので、一旦落ち着かせてよという気持ちになったりもしますが、会社としてはすでに実績より次の予想が大事になっているんですよね。縁の下の力持ちに、気の休まるタイミングはありません(笑)

必然的に見出されたリーダーシップ

入社当時は財務部に配属されたのですが、今いる経理部より人数も少ないうえに、指導員の頼れる先輩が3ヶ月ほどで異動になってしまったんです。もともと学生時代はあまり自分から前に出るようなタイプではなく、リーダーを支えるサブリーダーの立場になることが多かったので、先輩がいない状況には正直戸惑いました。他の人が支えてくれる仕事もありますが、必然的に私一人でやらなければならない業務もあり、そのおかげで意見を取りまとめる力や、率先して動ける力は身に付いたかなと思います。

経理に来てからもそうですが、普段から周りの先輩が「お前が主役になってやっていくんやで」と激励の言葉をかけてくれるので、リーダーシップを持たなきゃという意識は前向きに芽生えていきましたね。細かい仕事や調整役が得意な方なので、仕事に限らずなんでも相談しやすいリーダー像に憧れますし、そうなっていけたらいいなと思っています。


言語や視点の違いを理解し、解消していく仕事でもある

決算書を作るうえで営業部とのやり取りも日常的に行っていますが、目的は同じであっても視点が違うことで衝突したり、違和感が生じたりすることもあります。財務、経理の仕事には専門用語が多いので説明のたびに苦労するのですが、協力体制を築くためにも、誰にでもわかる説明を心がけるようにしています。そうなったきっかけは1年目の時の出来事なのですが、当時は知識もなくて、銀行から言われたことをそのまま営業に伝えてみたところ話が噛み合わず、相手に対して不満を持ったことがありました。先輩に相談したら「営業と財務にはお互いの言語があるんだよ。そもそもこの内容を自分で理解できている?」と逆に叱られて、はっとしたんです。言葉をそのまま伝えるだけなら、自分が間に立つ意味はありません。自分が理解できてはじめてアウトプットすることができるのだと、認識できた経験でした。

中でも、海外への送金手続きは認識のズレが生じやすい業務の一つです。日本のように直接口座に振り込んで完了ではなく、複数の銀行を経由する必要があったり、規制がかかったりと、少々複雑になります。経由地点のどこかで手続きが止まれば送金も遅れてしまうわけで、この事情を営業に納得してもらうのはなかなか難しいのですが、単なる状況説明だけでなく、「現地の銀行にこう伝えてみてください」と具体的なやり取りを促したりしながらズレを解消していくと、理解が得られやすいのかなと思います。経理だからこの範囲の仕事しかやりませんではなく、経理としての立場を通して周りをどう巻き込むかという視点で物事を考えられるかというところに、成長のヒントがあるのではないでしょうか。

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